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バッグで人助けをする

以前、グラン・ポシェットを買って行かれたお客様から、革ストラップに肩パッドを付けてもらえないかと、相談を受けたことがあります。

話を詳しくうかがってみたら、そのお客様は、医療器具を常に体の外に付けて持ち歩かなければならなくて、その器具を入れるためにグラン・ポシェットを買われたんだと。で、その医療器具というのが、けっこう重たくて肩が痛いから、肩パッドを作ってほしい、という相談だったんです。

うちのアトリエでは、そういうカスタムオーダーに幅広く対応させてもらっていますので、「お安い御用ですよ!」と、すぐに作らせてもらいました。

 
もちろん肩パットもスウェード貼りで、ストレスフリー!
 

これが、その肩パッド。重い医療器具を入れても肩が痛くならないように、スポンジを2重に入れて厚みをつけ、サイズは長めにしました。
必要でない時は、ストラップから簡単に取り外すことができます。

 

そのお客様のご主人が言われるには、「このポシェットのお蔭で、やっと人前に出られる!」と、すごく喜んで笑顔になられたんだそうです。

それまでは多分、医療器具を人から見られるのに抵抗があって、自信を持てなかったり、それを隠すようにして歩いておられたんでしょうね。

そのお客様にとって、他にはない、たった一つのものを作ってあげることができたな、と思うと、僕も嬉しかったです。人の役に立つのが僕の仕事ですから。

 
バッグは、使ってもらって初めて生きるもの
 

医療器具を入れたり、様々な用途にお使いいただいているグラン・ポシェット。
チェーンストラップが定番ですが、肩から滑りにくい革ストラップも人気です。

 

バッグっていうのは道具なので、使われてなんぼです。人に喜んで使ってもらって、初めて生きるものだと思ってます。

使う人の個性やニーズにピッタリのバッグを作ることで、その人がその人らしく、伸び伸び生きるための手助けができたら・・・という僕の考えは、この仕事を始めて以来、ずっと変わりません。

2020年も、お客様に喜んでいただけるバッグをどんどん作っていきますので、よろしくお願いします!

(1枚目の写真は、FineGraphicsさんの作品を写真ACからお借りしたものです)

 

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